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鉄とコンクリートの関係

【コラム】 東京支部 泉 早織

コンクリート構造物には鉄筋や鋼材が中に入っている。

鉄筋や鋼材が入っていない無筋のものもあるが、大型の構造物には必ず入っている。

この時の鉄とは、Feではなく、精製された鋼(ハガネ)であるが、便宜上、鉄(Fe)としておく。

コンクリートと鉄の関係

1. 鉄は酸に触れると錆びる性質があるが、コンクリートはアルカリ性なので

コンクリートの中にある鉄は錆びにくい。

2. コンクリートは圧縮力には強いが、引張力には弱い。

引張力に強い鉄を中に入れることによって、引張力に耐えられるようになっている。

3. コンクリ―トと鉄の熱膨張率は、ほぼ同じである。

鉄とコンクリートの関係を見たとき、私はまるで夫婦のようだと思う。

鉄とコンクリートは、

まったく異なる物質であるが、それゆえお互いの性質の足りないところを補いあい、

まったく異なる物質なのに、暑い時、寒い時、同じように伸び縮みして、

構造物として人々の生活を支え、自然の力に耐えている。


私は、「よくぞ、このように相性ピッタリな物質を自然界に存在させてくれました!」という気持ちになる。結婚したての多くの夫婦はそのように感じているのではないだろうか?(お見合い結婚も少ない時代なので、嫌々結婚する人は少ないだろう)

「ふたりの者が、もし約束しなかったら、一緒に歩くだろうか。」

アモス書 3章3節

日本語では「約束」と訳されているが、英語ではagree「同意する」という単語が使われている。


全く異なる環境で育った2人が、

好きな食べ物が異なっていても、

趣味が異なっていても、

何らかの事情で離れて住んでいても、

お互いの想いを確認し合い、同じ方向を見つめて一緒に歩いていくのが、理想の夫婦の形だと思う。


日本人は空気を読むから、なぁなぁなことが多く、責任の所在が曖昧でハッキリしないことがある。

プリマリタルカウンセラーの石井希尚氏は、「何も言わずに付いてきてくれる妻というのは、男性にとっては居心地が良いものだが、何も言わない妻が一番危険」だと言う。


「分かってくれている」と勝手に思い込んでいたら、ある時帰宅したら妻も子供もいなくなっていたとか、突然離婚を言い渡されるとか、予期せぬことが起こるかもしれない。

「よくぞ、こんなに相性ピッタリな人をこの世に存在させてくれました!」という気持ちを忘れないで、お互いの同意を確認しながら歩いていければ、日本の離婚率も下がるのではないかと思う。


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