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消えてくれ

  • 執筆者の写真: 真澄 吉田
    真澄 吉田
  • 2024年8月20日
  • 読了時間: 3分

【コラム】 東京支部 吉田 真澄



消えてくれ、俺の人生から。消えてくれ、俺の目の前から。もう許す。お願いだから俺の頭から、ふだんから、あなたのスタイルやイメージを消去させてくれ。もういいじゃないか。どこか遠くで静かな余生を送ったらいい。名もなき生き方の素朴な味わいや、安らぎを堪能してみたらいい。嘘をつき通さなければ存在意義さえ失ってしまうような惨めな生き方を、いつまでも人様に見せつけるもんじゃない。詐称の真偽が問題なのじゃない。問題は、疑わしさを解消できない状態を放置してることなんだ。


まるで「あんなので務まるんだ、嘘もつきようなんだ、口裏合わせで何とかなるんだ。」とばかり、追従するおバカさんたち(一部を除く)を量産する特殊金型みたいじゃないか。まさにカオスの先駆者だ。元祖、やったもん勝ちだ。君が記者会見で主張したような、君VS.カオスじゃないんだ。君を元凶とし、君に代表される、カオスなんだ。君は被害者じゃなくて、加害者側のカリスマなんだ。やり方こそ違うが、今回の都知事選、君の方法論的信者がわっと湧いただけなんだ。小狡い生き方を世に広めてもらっちゃ困る。COだけが公害じゃない。人倫をなくした不健全な世相だって立派な公害なんだ。

 

女性の社会的自立を唱える前に、まず君自身が親の人生観から自立したらどうだ。「ガラスの天井」を訴える前に、架けた梯子の危うさを見直してみたらどうだ。慣習法を踏みにじり、成文法ギリギリの境界線上まで活動範囲を広げれば、競争相手は極端に少なくなる。

だから、勝って当たり前じゃないか。現代版ギヴ・ミー・チョコレート思想を、変な横文字使って将来世代にまで伝播しないでくれ。何でも高値で売り飛ばせばいいってもんじゃない。すぐに庇護者を探す癖も何とかしたほうがいい。口約束や出世払いの借りは自分で返せ。俺たちにツケを回すんじゃない。そもそも人の金で借金払う、なんてのは、ワイズ・スペンディングなんて言わないからな。

 

なるべくメディアには出ないでくれ。できれば顔も見たくないし、声も聞きたくない。陣頭指揮は現場より、議会でこそ取ったほうがいい。勤労の本義に還れ。けったくそ悪い広告・コンサル用語みたいなもんに、何でいちいち耳を貸さなきゃならないんだ?君の生活のため?そんなにお好きなら、お家でアルファベット型のクッキーでも焼いてりゃいい。仕事を任せておいちゃダメなのか?いちいち三文芝居に注目しなけりゃならないのか?俺は三文芝居を見せられるのが嫌いなんだ。そしてそれを、もて囃す観衆やメディアの心性の貧しさが嫌いなんだ。すべてが親爺ギャグ以下だ。いや、親爺ギャグならまだ味わいもある。もちろん有権者として最低限のチェックはする。でも、俺にもプロとしての仕事があるし、生活もある。

 

炎天下の撮影現場に向かうために、スカーフならぬ涼感タオルや着替えや冷えピタをバッグに詰めながら考えた。ところで、この国に、知事ってホントに必要なの? それとも、選び方を変えなきゃならないの? 

 

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