スキーは日本人にとって贅沢品になったのか
- mapi10170907
- 2 日前
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【コラム】 信州支部 前田 一樹(教師・信州支部代表)
本日も白馬に「スキー」に行って参りました。
ゲレンデには滑走を楽しみつつ、自分の技術の上達のために行くわけですが、毎年、頭を離れないのは「外国人」の多さです。
年々日本人がスキーを楽しむ人数より、外国人スキー・スノーボード客の数の方が多くなってきてしていることをいつも気にしています。
私の記憶の中にある、90年代の白馬のスキー場は、いつでも日本人でごった返していました。
そんなことから、今年特に思ったのは、
【もう、日本人にとって、スキーを楽しむ文化は高級品になってしまったのだ】
ということです。
例えば、東京から白馬にスキーに行く家族いた場合、本日私が行った「五竜スキー場」ですと、リフト1日券が「大人8500円」「子供4500円」となっていますので、リフト代と往復の高速代の合計は、
夫婦(8500円×2=17000円)+子供2人(4500円×2=9000円)=26000円
往復交通費(高速代6470円×2)=12940円
合計38940円
と、「約4万円」にもなります。ここに飲食費なども入ってくるでしょうし、スキー用品のレンタルをすれば、さらに、1万円以上の費用がかかります。
そうすれば、たった1日のレジャーで5万円以上が確定です。これでは、まず行く家庭は少ないでしょう。
これは、東京から来た場合ですが、地元長野県民も、この物価の高騰で新しくスキーやボードを始めようという人や再開する人が非常に少ない現状です。
しかし、ヨーロッパやアメリカ、そして、年々増えてる中国人の観光客は、外国からの交通費を支払いながらも、この物価をものともせず、というよりも「お得感」を感じながら1、2週間滞在していくのです。
この状況を見たときに、私の中で発展途上国について以前に聞いた話と繋がりました。
発展途上国の人々は、コーヒー豆を作っていても、コーヒーは全て輸出用であるため、コーヒーを飲むことはできず。バナナを作っていても、バナナを食べることはできないと言います。
これと同様に、日本の国土の恵みとして、白馬の絶好の雪質と斜面を兼ね備えたゲレンデが直ぐそこにあるにも関わらず、日本人が「緊縮財政」によって貧困化し続けていることで、もうスキーを楽しめなくなってきているのです。
かなり陰鬱な気持ちになりますが、一人で気をもんでいても仕方がありませんがから、まず自分は与えられた機会がある限り、このスキーができる絶好の環境をこれでもかという位に満喫したいと思っています。
と同時に、その環境を今後の世代が教授する道が経たれてしまいつつあることをできる限り伝えていきたいとも思っております。
なかなか難しいテーマですが、信州支部として、そのような問題意識を喚起できないかと思案しております。
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