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ももいろクローバーZ「MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰」にみるナショナリズムの疼き

【コラム】 岐阜同好会 林 文寿



 アイドルグループ「ももいろクローバーZ」について寡黙にしてあまり知らない。知っていることといえば、藤井編集長と「ももいろインフラーZ」という番組で共演していること位か。

 

 wikiで検索してみると、CDセールスの数はそこまで高くないものの、ライブの年間動員数においては、過去2度にわたり女性アーティスト1位を記録するとの記述がある。

 

 藤井編集長との番組に出演したり、単純な楽曲売り上げに比例せず人々を場に集める力が強いというどこか不思議なアイドルグループなのかと想像してしまう。その辺りの理由は評論家さんに任せるとして。

 

 その「ももいろクローバーZ」楽曲の中に【MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰】

がある。(布袋寅泰のギターというだけで話題性がある)

 

NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON

という頭に残るフレーズの曲。

 アイドルの曲でこの国名が連呼される曲が今まであったのだろうか。寡黙な私は聞いた事がない。これは右傾化の象徴なのかどうか?もしかしたら左翼に方々からは叩かれていた曲なのか。日常生活で日本という単語をこれだけ連呼する機会はあまりないので、たまには思い切り叫んでみてもいいのではないかと私は思ったりする。1日何回自国の国名を叫ぶと、危険なナショナリズムと言われるのだろうか。MAGAの彼の地では国名を連呼するような曲は幾らでもありそうだが…

 社会に危険なナショナリズムが蔓延しつつあるのか全く不明だが、この曲が受け入れられる素地が今の世相に有るような無いような、実際はどうだろうか。

 

さあ 闘え 我々よ 日本の武士(もののふ)

踏みにじられても 何度も立ち上がる

我らの勇気を 誇りに思うよ

熱く激(たぎ)る 心臓が教えてくれた

人の世とは戦

やるの?消える?

おもしれぇ!

「成敗」

 

 PVを見る限りは、戦(いくさ)を連想させる。憲法9条に則した理想世界では無さそうである。

 人の世とは戦

 白旗戦法がいよいよ通用しなくなってきた事が、世相にも現れてきていると勘繰るのは過ぎるだろうか。(世間では白旗戦法の事すらこの80年の平和ボケで忘れてしまっている気もするが)

 「戦わなくては勝てない」と言った漫画があった。

 挑んだ結果がどうだったとしても、戦う事でしか成し得ないもの、遺せないものがそこにはある。日本の武士 (もののふ)とはそれを命を賭けて体現していたはずだ。

 

 

喝!全身の毛が逆立つ感覚

フロム極東の四将軍

闘うとか正直 めんどくない?

でも なめられんのは もっとめんどいわ

 

 舐められるとは、誰から舐めれることを指しているのか。

米帝か中帝か、そのどちらもか。

 現実は舐められきっているわけであって、尻尾を振り続けた戦後80年。それが日本人の態度としては定着しており、現在の〇〇メガネ総理大臣は頭を撫でられたら満面の笑みを浮かべる始末。しかし、アイドルの歌で「なめられんのはもっとめんどいわ」と聞けるこの落差が面白い。私が最も力を込めて叫んでしまう部分。

 

経験則は言う 不可能は可能になる

この命は一度 如何にして果てるか

限界超え 割れるほどに輝かん

「お前らいくぞー!!!」

 

 

 この命が如何に果てるか

 信仰心を失い、牙を抜かれた、現代日本人にこんな感覚を持っている人がどれだけいるのか。

自分の保身と唯々延命にしか興味がない日本人(それを家畜という)。己が世の大義名分のために果てること。生まれてから1度もそんなことを想像すら避けてきた日本人。

 そんな悲しき日本人に“ももクロちゃん“がここに呼びかけるのだ。

「お前らいくぞー!!!」と。

 これは喜劇なのかもしれない。しかし日本人でありたい、私はこの歌に惹かれてしまう。

 

 

NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON

(NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON)

NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON

(NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON)

NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON

(NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON)

NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON

(NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON)

 

 この曲が日本中大合唱になったのならば、キナ臭いナショナリズムなのかもしれない。いつかはそんな時が来るのかどうか。それが良いのか悪いのか。よく判らない。

 

 今はただ、ほろ酔い気分のカラオケでこの歌を独り熱唱したい。NIPPON! PO PON! PON! PON! PO NIPPON

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